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ご報告

サバル森林保護地区

苗木作成、及び、アグロフォレストリー講習

(2013年1月7日〜1月23日)

2013年も1月に入り(こちらでは、お正月は、1月1日が祭日になるのみ)、本格的な雨季になりましたが、昨年の果物の豊作は、熱帯雨林の在来種の結実が伴い、予想通り、今年は、大量に、植林用の樹種が結実し、種子の採集が出来ました。近隣の森林で確保して、苗木作成の作業を行いました。5年に1度しかならない、Shorea Macrophylla の種子も大量に確保できました。

サバル森林保護地区の苗畑用のスペースを、改めて、今後、予想される新規苗木数の45,000本を収容できるように整備しました。

また、雨季で植林作業の出来ない好例のアグロフォレストリー講習、苗木育成講習も合わせて行い、2013年度4月からは、ここサバル森林保護地区内の敷地外の、彼ら先住民族の所有の利用されていない二次林にて推進しようとしているコミュニティ・フォレストリーの足掛りになるべく、サラワク州森林局植林部のMr. Jonathan Lat氏が、先住民族の人々に指導をしました。

2013年1月7日〜1月23日 

苗木作成

  

あ、大量に収穫されたShorea Macrophylla の種子です。 羽子板の様に、羽根が付いていますが、先ずは、この羽根を落とさないといけません。

 

サバル森林保護地区の苗畑用スペースの整備を行いました。最終的には、45,000本の苗木を確保する事を目標にしている為、改めて、設備を整えました。まずは、Shorea Marcrophyllaは、被陰樹の為、多少の遮日しないといけませんので、黒いネットで覆いを造ります。

 

そして、無駄なスペースをなくす為に、紐で、区画分けをあらかじめ行っておきます。右の写真の様に、ぎっしりと詰めないといけません。この段階で、環境的には、実際の森林の林床と同じような環境作りなのかもしれませんね。

  

種子が到着するまでに、ポットに土を入れて準備を始めておきます。黒いビニールのポットに土を入れて並べていきます。

 

さて、種子の到着です。麻袋一袋当たり、1200〜1500個の種子が入っています。40〜50kgの重さです。この先住民族の人々は、毎年、お米の収穫の時には、80kg程のお米を背負って、かなりの距離を歩かないといけないので、それに比べれば、余裕です。

 

種子は、自然の森林の環境に近い状態を保つ為に、森林の林床に保管します。しかし、長く保管が出来ませんので、順次、無くなったら、ここから運んでという作業を繰り返します。

種子の羽根を取っています。

 

こちらは、種子を植え込んだ後です。こうやって、地道な作業が続きます。

そうこうしている内に、次の種子が夕方には、到着しました。引き続き、同じ作業を行います。

苗木育成講習

 

この機会を使って、サラワク州森林局植林部のMr. Jonathan Lat氏による苗木育成の講習会です。ポットの土の効果的な入れ方、種子の植えつけ方、その後の育成に関する効率的な方法を伝授してくれました。これは、一つは、彼らに教える事によって、彼ら自身、また、彼らの村人達自身で苗木を育成し、より多くの人が、森林再生の活動に貢献でき、また、森林保全の意識を植え付けることが出来ると思います。

維持活動

 

さて、単調な苗木作成の作業よりも、彼らの大好きな森の仕事です。今回は、植林は行わずに、天気が良い日に、下草刈り等の作業です。これも地味な作業ですが、生き生きとやってくれました。

 

その作業中に、日本からのM氏ご夫妻が、古着を持って訪問してくれました。子供用の服をたくさん提供してくれましたので、先住民族のお子様やお孫さん様に、皆楽しそうに選んでいました。

アグロフォレストリー講習

毎年、雨季で作業の出来ない時期に行う、好例のアグロフォレストリー講習です。特に、2013年4月より、先住民族の自分達の土地での森林保全活動、コミュニティ・フォレストリーの推進を計画しているので、Mr. Jonathan Lat氏が、 より身近に出来るアグロフォレストリーを指導しました。4月よりは、本格的に、一部の村でモデル地域を造り、それを、その他の地域で発展させることを目標にしています。

 

さて、先住民族の人々の前に、沢山の葉が山積みになっています。そして、なにやら、Mr. Jonathan Lat氏が、葉を持って、何か説明しています。

 

これは、このサバル森林保護地区で行われているアグロフォレストリーの鹿の育成に関する講習でした。鹿の育成は、ある程度の広い面積が必要で、表土流出等の注意事項がありますが、将来的な展望としては、彼ら自身で、先住民族の土地でも出来る事です。

昨年も行いましたが、養蜂です。この植林活動に参加する先住民族の数名は既に、自分で始めておりますが、その途中経過と、前回参加できなかった人への講習です。定期的には、収穫が出来てるようですが、自家利用、或いは、村内での利用に限るので、もう少し広い販促が可能になれば、より多くの人が出来ると思います。

 

最後は、果樹園です。果樹は、先住民族の人々は、どうしても、比較的経済効果の高いもの(ドリアンやマンゴスチンなど)を選び、一時的には、現金を得る事が出来ますが、そういう果樹はシーズンがあるため、シーズン以外の時期や不作の年は、現金を得る事が出来ない事もあります。そこで、年中、いつでも果樹がなるような作物の導入に関して講習をしました。今回は、意外と需要の高く、手間の掛からない、柑橘類の特性に関しての講習でした。

先住民族の人々に、年間を通して、なおかつ、永続的に利用できる事が出来る様な、自然の恵みの知識を出来るだけ多く共有する事が出来ればという願いを込めています。

今回の作業の軸は、苗木作成でしたが、23日現在、約25,000本の Shorea Macrophyllaの 苗木を作成しました。 合計60ha以上の植林が出来ます。この後、森林内にある、Dryobalanops Beccarii の実生の野生苗を間引きして、植林用の苗木を作成します。

2月になれば、雨季も大分終わりに近づきますので、最後のラストスパートです。今年の目標まで、残り8ha弱、2月の初旬には、3年間助成金を頂きました経団連自然環境基金のコミッティーメンバーの方々がご視察に来られます。この基金のお陰で、我々の活動の幅が広がり、次へのステップへ進める様になった、そんな成果を見て頂きたいと思います。

また、3月には、東京羽田ロータリークラブ、バグースサラワク会、そして、2012年12月のエコプロダクツ2012のキャンペーンの植林にて、今年度の50haは達成可能です。

2012年度 苗木作成、及び、アグロフォレストリー講習

期間:2013年1月7日〜1月23日(18日間)

苗木作成数: 25,000本

維持活動面積: 2 ha  

樹種名:Shorea Macrophylla

現場監督: Mr. Jonathan Lat ( サラワク州森林局植林部職員) 

先住民族:10名

Mr. Winstin Ijau / Mr. Bagong Bundan / Mr. Dankan Ijau / Mr. Anthony Bundan / Mr. Adrian Minggat

Mr. Luming Bawin / Mr. Edward Jana / Mr. Robert Ngaran / Mr. Judas Julias / Mr Renggan Changu

NPO担当:酒井和枝 鍋嶋誠一朗

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