Borneo Rainforest(SARAWAK)
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「ボルネオ島植林の旅3泊4日」

当選者の渡辺朋子様よりの旅行レポート

『マレーシア航空で行く熱帯雨林の旅』当選の吉報が入ったのは3月に入ってすぐ、今までに経験したこともない大当たりにわくわくどきどきも、一転想定外の大震災に旅行どころではなくなり糠喜びと思いきや、6月まで有効の報を受けて、ようやく6月7日から10日までの旅へと出発することになりました。

一般の団体中に当選者の私達だけがご招待で参加すると思っていたのが、同行者はなく二人だけでクチン空港へしかもコタキナバルで乗り継ぎをしなくてはと聞いて不安は募る中、出発直前まで当団体の副理事長の鍋嶋さんが何度もメールを下さったおかげで、個人の外国行き搭乗初体験となりました。

横文字苦手のハンディを背負い、深夜離陸、早朝乗り継ぎで、人気もまばらな広い空港に不安を覚えながらも、乗り継ぎ時間に余裕があったのであちこちうろうろしながらなんとかクリアー。

クチン空港で鍋嶋さんの笑顔が視界に入った瞬間、それまでの緊張感が一気にほぐれた感じでした。

一歩空港を出ると私たち二人だけのために運転手付きの車が用意されていて、4日間の全行程、マレーシアを知り尽くした鍋嶋さんの含蓄ある案内を二人占めするとっても贅沢な旅を楽しませていただきました。

1日目(6月7日)

・クチンの市内観光

 北部市役所内の『猫博物館』。猫はクチン市の象徴。町の至る所に猫の像がありました。博物館は市役所1階の最も良い場所を占めているのも成る程とうなずけました。世界で類稀な最大規模の猫博物館。世界各地の猫の人形が素材別に展示されてたり、その他、絵画、ポスター、おもちゃ、剥製など所狭しと展示されていました。日本の招き猫、ドラえもん、キティちゃん、浮世絵の猫もあり。猫好きな著名人が猫と関わる写真。猫の生態など、猫に関することは何でも有りで、よくもこれだけ集めたものと感心しました。猫好きの人には必見。我が家の3匹の猫そっくりの置物や写真に出会い。楽しいひとときでした。

・クチンのモスクとモスク前の墓標

 遠くから一際目立つ建物はモスク。クチンはイスラム徒の多い地域とのこと、クチンのモスクでした。内部の1階の大広間は男性が、2階バルコニーは女性が祈る所と決められているそうです。モスク建物前の広い芝生に奇妙な短い杭のような2本組みの石が無数にたち、中には白い布がまかれているのもありました。石は墓標で無秩序におかれていてもすべて向きは同じ。メッカに向いているとのこと。土葬で、石に巻かれている白布は供養のため。日本のお墓に供える花と同じだそうです。墓地はすでに満杯で今は他の墓地に埋葬しているそうです。だそうですが、先々の用地確保は大丈夫なのでしょうか? 

・イバン族プア・クンブ・ギャラリー

原住民のイバン族の文化を残すため個人が収集物を無料で公開。伝統的織物のプア・クンブ織りの実演販売も、生憎イバン族の祭礼時期で織り手は不在。鍋島さんがギャラリーの方にお話しすると、お二人の方が出てこられて実演してくださいました。日本の絞り染めのよう。プア・クンブ織りは、儀式の時の壁飾り、誕生の産着などに用いられるようですが、昔は首狩りの布として織られたものもあるとのこと。夫を闘いに送った後、戦勝を祈って織り、討ち取った首を包むためのものもありました。今の模様とは違って首を包む中央には模様はなくて両端に強さを象徴する鰐の模様が織り込まれていました。

・サワラク博物館 館内写真撮影禁止


 サラワクの希少な動植物の標本、その他たくさんの展示があったのですが、折しも睡魔に襲われ、鍋嶋さんの説明も子守歌に、(夜中の1時に離陸、うとうとし始めたらなんと3時に機内食、早朝6時過ぎ着陸。寝たような寝ないようなの前日でした。)はっと我に返ったのは、鰐の中から取りだしたという展示の時計、人食い鰐を想像したら目が覚めました。

 

(上の写真)クチンのシンボルの白猫像の前で記念撮影。6月1日のイバン族等の先住民族の収穫祭(ガワイ・ダヤク)のすぐ後の為、白猫さんが、吹き矢と楯、先住民族の衣装を着ていました。

その後、ホテルへ。チェックインして、夕食は車のお迎えで屋台村へ。新鮮な魚介類海鮮料理。

2日目(6月8日)

・植林

今日は、この度の招待旅行の主題の植林活動。朝降っていた雨も上がりかんかん照りでもなく、絶好の植林日。クチンからサバル森林保護区までは2時間。クチン市内の町並みから沿道は熱帯植物へ。サゴ椰子、椰子の実、マンゴー、パパイヤ、ココナツ、ドリアン、ゴム、胡椒、タピオカなど一瞬に窓を流れる樹木の識別は難しく、何度鍋嶋さんに同じことを訪ねたことか。途中市場に寄り見学、日本では食さないかぼちゃのつる、しょうがの花などが食用として売られていました。

(上の写真)サバル森林保護地区へ行く途中の「スリアン」という町にて。クチンは、ネコがシンボルでしたが、スリアンのシンボルは、果物の王様のドリアンです。巨大「ドリアン」の像の前で、記念撮影。残念ながら、本物のドリアンには、出会えず・・・・・。

いよいよ「サバル森林保護地区」へ到着。

(上の写真)この抽選の「エコプロダクツ2010」会場でのキャンペーンに参加されました方々のお名前の看板です。私達の名前もありました。既に植林が終了しておりました。

昨年植林した時20センチ足らずだった「サラの木」が腰の高さ程に成長し、これからの成長が楽しみです。今回は「リュウノウジュ」10本を、先住民族の方の誘導で植林、苗に陽が当たるよう周りは刈り込んであって植林作業は簡単。土も腐葉土におおわれてふかふかでした。大きく育ち。成長をより先まで見られるよう、思わず自分の健康維持を願いました。サラの木もリュウノウジュも大木になり、サラの木の種子から取れる脂は、口紅やチョコの溶けるのをふせぎ、後者は樹脂が消炎剤の原料になるそうです。森林の維持や森林を利用した農業は、焼き畑を最小限に抑え、原住民族の生活を支える役割を果たしているそうです。はるばる日本から来て共に植林をすることにより原住民族の方々に森林保護の啓蒙をはかるとのことでした。

(上の写真)今回も、現地の先住民族のEkinさんと、私も10本のリュウノウジュの木を植えてきました。Ekinさんは、まだ、少し、収穫祭の途中みたいで、すごく陽気だった気がします。

 保護活動のサバル森林保護地区の事務所へ戻る途中、禿げ山に整然と植林された幼木ばかりの一画は、熱帯雨林とは思われない不思議な光景でした。伺うと大木を切り倒し、焼き畑農業などをすると土壌が荒れてしまうので再生するために豆科の木を植えるとのこと。5年以上育てて地中の養分が貯えられたら、熱帯雨林再生につながる本格的な植林になるということです。化学肥料を使わず自然の力で再生する取り組みがおこなわれているそうです。熱帯雨林再生のプログラムを立ち上げてから30年の歳月という説明を受けて、一度壊してしまった自然の再生は本当にたいへんなことなのだと思わずにはいられませんでした。 

   

(上の写真)日本から持ってきた古着のお土産を渡しました。心ばかりのものですが、喜んで頂ければ嬉しいです。   

・セメンゴ野生動物センター オランウータンの餌付けの見学

(上の写真)セメンゴ野生動物センターの入口にて。

餌付けの時間は3時から4時まで。最近は餌を食べると直ぐに餌場を離れてしまうのでオランウータンを見られないことが多いと入場前に聞きましたが、この日は何と3頭の雌の親子が周りを気にしながらもゆっくり食事。食事を終えて移動を始めると反対側から2頭が現れ戯れか?けんかか?という様子も見られたり、見学者コーナーの周囲の高い木々を長い手足で自由に移動する姿を間近に見ることができました。センターの計らいで見学時間を30分も延長して下さったそうです。その間見学者は声をたてず、静寂な森の中で鳥の声を聞き、ゆったりとオランウータンとの時間を共有した思いでした。

 

(上の写真)セメンゴ野生動物センターの半野生のオランウータンの餌付けの場所にて。左側の写真は、奥の餌場にて、オランウータンが餌を食べています。右側の写真は、木の上の方で、木から木に移動する様子を、見ている私達。

(上の写真)見られているオランウータン。もしくは、私達が見られているのかしら・・・・。

3日目(6月9日)

・サラワク・カルチュラル・ビレッジの見学

 サラワクを代表する7つの先住民族の伝統家屋が復元されたテーマパーク。各家屋内では伝統工芸の実演、狩猟部族の吹き矢の体験、舞踊、食べ物など民族の特徴を訪問者に公開していました。

(上の写真)サラワク・カルチュラル・ビレッジのオランウルー族の住居にて、弦楽器サペを弾く先住民族と一緒に記念撮影。

シアターでは伝統舞踊のショー。カラフルな衣裳に身を包んだ美しい女性。たくましい男性の舞踊やコントに客席は大受けでした。言葉は全く??の私たちでしたが、手首や足の軽やかな動きとリズミカルな打楽器の音色に酔いしれました。午前中ゆっくり楽しみ海を望むレストランで昼食。遠くに見えるマングローブ林が、食事前には、水に浸かって、木の葉の部分だけだったのが、食後には、潮が退いて、幹が出現し、景色の変化も楽しめました。           

午後は自由行動でしたが、ホテルへの帰路の途中、スーパー・マーケットに案内して頂き、お得な買い物まですることができました。団体旅行では考えられないことでしょう。老境の域に入っている私たちのペースに合わせてくださり感謝感謝でした。

夕食は、この度の旅行を航空会社と提携して招待して下さった、当団体の酒井理事長の手料理。何と日本食。炊きたての真っ白なごはん、煮魚、卵焼き、お浸し、酢のもの、野菜の煮しめなど、心尽くしのご馳走に感動。お料理に舌鼓をうちながら、楽しいお話をたくさんお聞かせいただきました。

(上の写真)夕食の場所にて、酒井理事長に、1名1口(5000円)づつの寄付(計10,000円)をしてきました。更なる植林を期待しています。

4日目(6月10日)

 午前中ホテルでゆっくり過ごし、クチン空港まで送っていただきました。帰りはたまたま同じ便で帰国される酒井理事長・鍋島さんの知り合いの方に同行していただき、心配することなく眼下の景色を楽しむことができました。

?ふたりだけの招待旅行は至れり尽くせりですばらしい思い出ができました。ますますボルネオにはまりそうです。ありがとうございました。 

渡辺 朋子

同行者:桜井 敏

2011年6月20日

協賛:マレーシア航空会社

 

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