ご報告

2019年度 経団連自然保護基金 プロジェクト

「熱帯雨林の開拓や開発削減のための、

サラワク州初のコーヒー生産者組合のモデル地域の構築」

活動内容の軌跡の一覧(2019-2021)

及び、今までの経緯

 

 

★コーヒーのプロジェクトの活動内容の軌跡の一覧(2019-2021)

 

2019年から始まりました、コーヒーの生産者組合をサバル・クルイン村へ、2022年3月現在、この3年間で計画した全ての内容を達成出来ましたと思います。ただ、サバル村の農園での収穫は、2022年11月頃と予想しておりますので、この部分が未達成ですが、近日中に、本格的な稼働を始動出来ます。

 

最新の活動状況が上部に来ますので、最初の2019年の開始時からご確認されたい方は、この一覧の一番下よりご覧下さい。

 

 

<2021年度>

★ 2022年3月15日 焙煎したコーヒーを村人に進呈  締めくくりに、村人が精製した生豆から作られた、焙煎コーヒーを村人に進呈

★ 2022年3月6日 初めての花が咲く  我が農園で、初めての花が咲きました。

★ 2022年2月 脱肉作業で生豆の出荷可能/自家焙煎/クチンの焙煎所での焙煎  生豆精製の全ての作業を習得/焙煎など

★ 2022年2月 農業省TARAT農業試験場に視察  サバル村代表者の視察

★ 2022年2月 生豆乾燥状態の確認  乾燥開始後12日目の状況確認

★ 2022年1月 生豆精製作業を開始  サバル村にて、果実より精製の作業を開始

★ 2022年1月 Long Lellang村への視察研修  サバル村代表者とのコーヒ栽培の村への視察

★ 2021年9月 コーヒー生豆精製一連の一式設備の設営  サバル村にて洗浄/選別/作業所、乾燥台、ミニコンポスト拡張など

 

<2020年度>

★ 2021年3月 サバル村にてコーヒー栽培の講習会  サバル村周辺の4村よりの代表者への講習会

★ 2021年3月 コーヒー農園と苗畑センターの状況確認  サバル村にて、農園と苗木生育状況などの確認

★ 2021年3月 コーヒー農園にて苗木植付け(3家族) サバル村農園にてコーヒー苗木植付け(第3弾)

★ 2021年1月  サバル村の農園の土壌調査など  土壌の学術調査

★ 2020年12月 コーヒーの農園の維持活動 サバル村のコーヒー農園全箇所で維持活動 

★ 2020年6月 コーヒーの播種作業 サバル村にて、播種作業(サバル村にて苗木作成-第1弾)

★ 2020年6月 コーヒーチェリーの収穫と外皮除去作業   サバル村での種子作成作業

<2019年度>

 2020年3月 村人の州都クチンのコーヒー焙煎所の見学 サバル村先住民のコーヒー焙煎所の研修

★  2020年2月 クチン市内の農家のコーヒーの苗木をサバル村への全て移送 全ての苗木がサバルに集結

★  2020年1月 コーヒー農園にて苗木の植付け サバル村農園にてコーヒーの苗木植付け(第1弾)

★  2019年11月 コーヒー苗木育成のための苗木センターの設営 サバル村にて苗木センター設営

★ 2019年11月 生ごみコンポスト作成指導 サバル村にてコンポスト指導

★ 2019年11月 有機栽培肥料指導のためのミニ・コンポスト・センターの設営 サバル村にてミニ・コンポスト推進

★ 2019年9~10月 約900本の本葉を付けた苗木と未本葉の苗木を、サバル地区へ運搬 苗木をサバル村へ追加移送

★ 2019年8~9月 1000本の本葉を付けた苗木を、サバル地区へ運搬 苗木をサバル村へ移送

★  2019年7~8月  第一弾のリベリカ種のコーヒーの苗木育成中(本葉) クチン市内農家にて苗木育成

★  2019年6~7月 第一弾のリベリカ種のコーヒーの苗木育成中(2葉の子葉) クチン市内農家にて苗木育成

★ 2019年5~6月 第一弾のリベリカ種のコーヒーの苗木育成中(超初期段階)クチン市内農家にて苗木育成  

★ 2019年4~5月 第一弾のリベリカ種のコーヒーの実生育成を開始 クチン市内農家にて播種

 

 

 

★当団体の今までのプロジェクトの経緯

 

このコーヒーの生産者組合の構築の計画に至るまでの、その経緯として、2010年以降関係してきた村人たちとのプロジェクトをご紹介します。

 

今年で10年目となる経団連自然保護基金の助成金が、今年より「熱帯雨林の開拓や開発削減のための、サラワク州初のコーヒー生産者組合のモデル地域の構築」を目的とするプロジェクトの助成金受理確定となりましたのでご報告致します。す。

まずは、2010年よりご支援頂いている経団連自然保護基金の助成金では、下記のプロジェクトをご支援頂いてきました。この場を借りまして、感謝の敬意を表したいと思います。/p>

<2010-2012年> 植 林

植林の拡張と雇用の拡大を主な目的に、サバル森林保護地区の年間50haの植林を3年間継続出来ました(合計150ha/合計60,000本の固有樹種の植林)。

 

<2013-2015年> コミュニティ・フォレストリー

サバル森林保護地区周辺の先住民族の未使用の土地の緑化と換金可能作物の為の苗木配布(果樹や香木、ゴムなど計5,000本以上/30家族対象)、および、その樹木の効率的な育成の指導や、維持活動の為の必要な資材の提供などを行うことが出来ました。現段階では、ゴムの樹液からの生ゴムの精製品や、果樹の自家消費やその余剰を販売する事で、換金化の第一歩を踏み出しつつあります。

 

<2016-2018年> ドローンの有効利用 - Tanah Kami Project  

ドローンの有効利用の一環として、サバル森林保護地区の既植林地(1996~2009年度)の精密航空地図を作成し、植林後の生育状況やモニタリング、問題箇所や病害、違法伐採などを鮮明な分析が可能となり、効率的な植林/維持活動が可能となりました(2年間で合計200haの既植林地の精密地図作成)。また、同森林保護地区周辺の3箇所の村と小学校の周辺をドローンによる空撮を行い、その映像を各村と小学校で上映し、自分達が住む環境の現状を見てもらい、村人や小学生が自身で考える契機となる事が出来ました。

 

 

<2019-2021年(予定)> 2019年プロジェクト開始時の方向性やその計画など

 

コーヒーの生産者組合のモデル地区構築 自然にやさしく、人にもやさしく

 

今年度2019年からのプロジェクトは、2019-2021年の3年間で、コーヒーの生産者組合を村に構築し、そのモデル地域となるべく、そのシステム化を計画しており、2019年度の経団連自然保護基金のご支援を頂いております。

 

サバルの森林保護地区の近隣の村では、過疎化が進み、未使用の土地が比較的あります。その土地の継続可能な有効利用として、コーヒーの生産を計画し、小規模農園で、有機栽培を導入し、大きな資本を必要とせず、年間を通して、収穫が見込まれ、健全な生産者組合を構築する事が出来れば、先住民族の生活の基盤の一つになりうるものであり、環境に対しても大きな影響を及ぼさないという利点があります。

 

ここサラワクでは、コーヒーは、年々、需要が伸びているのにも拘らず、ほとんどを輸入に頼っている事から、今後は、サラワク州の名産のコショウの次の小規模農作物としては、非常に適したものです。

 

このプロジェクトでは、コーヒーの品種は、リベリカ種をあえて選んでおります。リベリカ種は、世界的に、収穫量が少なく、品種の固定がしにくく、病気にも弱く、世界の流通量も少なく(世界の1%未満)、採算性も劣る、という欠点があるものの、低地でも栽培でき、環境への順応性も高く、サラワクのような熱帯環境でも育つ事が可能であり、豆は非常に大粒で、独特の強い香りとコクをもつもので、また、生産者組合の構成員となる各家族が個々の小規模な農園を運営維持していくため、病害虫対策の維持なども容易となるという長所もあり、世界の流通量も少ない品種でもある為、品質管理を徹底させる事が出来れば、サラワク特有のコーヒーの創造に繋がる事も可能だと考えます。

 

サラワク州の成功した農産物のコショウは、世界の生産の約13%(マレーシアのコショウの98%)と世界から見ると非常に少ない生産であるものの、品質管理を徹底しており、日本の食卓で大いに利用されてます。日本のスーパーマーケットでコショウを見かけたら、原産国や生産地をご覧下さい。マレーシア、サラワクと書いてあるのを多く見かける筈です。マレーシアのみの場合でも、ほとんどがサラワク州産です。

 

コーヒー輸出大国の他国のコーヒー豆生産の基礎の一部となっている生産者組合システムと、このサラワクの品質管理の徹底を兼ね合わせる事が出来れば、このリベリカ種が、サラワクの先住民族にとっての新たな産業になりうるものだと信じています。軌道に乗れば、アブラヤシ農園のような資本と広大な敷地が必要な大規模な農園開発が最小限で済ます事も可能となり、熱帯雨林の森林がこれ以上の不必要な開拓が行われなくても済む事につながります。

 

先ずは、村の数家族をモデルとして、システムを構築させ、コーヒーの生豆から苗木を作る方法なども指導し、収穫したコーヒー豆を乾燥させる為の機械も導入し、将来的には、外部の資本や指導も必要としないシステムとなることで、この村を中心に、コーヒー農園栽培の全てをこの村の中で完結できる事を目的にしております。

 

しかしながら、現段階では、まだまだ、課題が多く山積みですので、サポートやご支援頂ける方や団体がいらっしゃいましたら、大歓迎です。また、ご意見なども参考にさせて頂きたいと思いますので、ご興味のある方は、こちらよりご遠慮なくお申し出下さい。

 

   

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