Borneo Rainforest(SARAWAK)
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ご報告

サバル森林保護地区

ドローン映像によるマッピング素材撮影、及び、航空写真作成

(2017年7月29日-31日/8月21日-31日)

Tanah Kami Projectの記録(2016-2018)

今年度は、Tanah Kami Projectの一部でもある、既植林地の航空写真を作成するのも新たな企画でした。まずは、1996年-2002年度の植林地を、50haずつ2箇所で、ドローン空撮を行い、それを元に、精密地図を作り、その詳細な映像データから、生育状況、未植林箇所、地勢、自然災害、病害虫の発生、違法開墾、などを容易に把握する事が出来る事で、より効率的な植林活動を計画実行出来る事を目的としている。

DJI Phantom 3を利用し、自動マッピング操縦にて、ドローン空撮を行いました。

設定画面の様子。左手がA地区(974mx537m=約52haの面積/高度120m)、右手がB地区(897mx586m=約52haの面積/高度120m)の設定画面。矢印に沿って、ドローンが自動操縦されます。

 

一個のバッテリーで一気に50haを全部カバー出来ませんので、途中で戻して(自動帰還)、バッテリーを交換し、継続します。1箇所(50ha)当たりバッテリーを3-4個使います。

その自動帰還中の写真が下。

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その後、一連の写真を元に精密地図を作成しました。

A地区で撮影された写真は、262枚、B地区で撮影された写真は、277枚を、コンピューターの精密地図作成ソフト(Photoscan)上で処理したものが下記の写真。かなり細かい所まで見る事が出来ますので、後日、数名の専門家に見てもらい、今後の課題を検討します。

A地区(約52ha)

 **この写真は縮小しています。実際のデータは、23,275x13,840pixels (1.4GB)

B地区(約52ha)

**この写真は縮小しています。実際のデータは、20,728x14,347pixels (1.3GB)

A地区とB地区をGoogle Earth上に落とした資料。

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サラワク州森林局植林部の分析として (抜粋)

1. 植林後20年以上の場所(A地区)

2.植林後15年の場所 (B地区)

3.違法伐採(B地区-植林地内)

4. 陸稲焼畑跡地、及び、出作り小屋(B地区-植林地内)

5.先住民族によるアブラヤシ開墾(B地区-植林地外)

6.先住民族によるコショウ開拓(B地区-植林地外)

7. もともとの森林を残しながら、植林をして、非常に良く育っている植林地(B地区)

 

サラワク州森林局植林部の専門家によると、この詳細航空地図により、植林地の状況の把握に多大なる貢献をするものの、Shorea Marcrophyllaのような樹種は、被陰樹で、元々ある二次林の林床部に植える為、個々の植林樹木の生息状況は分かりにくいものの、森林のマクロ的な視野での判断が可能であり、健全な森林の育成状況の判断材料としては、十分なものである事から、今後のドローン活用は、必要不可欠なものとなるであろうとの事でした。

また、地上での見回りをしたとしても、なかなか把握できない、違法開墾や伐採、農地転換などが、一目瞭然のため、詳細航空地図を定期的に作る事で早期発見が可能となり、森林保安官との連動しながら、近隣先住民族への指導を早めに行うことで、植林した地域内の違法な行為を最小限に留める事が可能になるであろうと言う意見も出ました。

さらには、植林地外であるものの、B地区の境界線のアブラヤシ農園やコショウ農園は、小規模なものの、ほっておくと拡大していく可能性もあるので、境界線近辺の農園や土地の所有者の先住民族には、境界線の存在を明確にさせておく事で、農園の植林地側への拡大を阻止する事が可能となり、サラワク州森林局側としては、境界線に看板を立てたり、ペンキで目印を付けることで、先住民族にこの境界線を認識してもらう事が可能となり、お互いの理解を深めて、より良い保全へ繋がる事が出来るよう、今後の活動を進めていく事で纏まりました。

 

2017年度 ドローン空撮によるマッピング作業、及び、地図作成

期間:2017年7月29日-31日(撮影3日間) 2017年8月21日-31日(データ処理)

参加者:サラワク州森林局植林部職員(Mr. Jonathan Lat氏)/ Mr. Ekin Empati / Mr. Bagong Bundan

場所:サバル森林保護地区 1996-2002年度植林地域

NPO担当:酒井和枝 鍋嶋誠一朗

 

3年間のTanah Kami Project(2016-2018)の軌跡

2016年

6月 サバル植林地にて、サラワク州森林局植林部とドローンの有効利用の説明会 詳しくは、こちらまで>>>

9月 SK Telagus Jerok小学校とTelagus村とJerok村で、ドローンによる空撮。詳しくは、こちらまで>>>

10月 SK Telagus Jerok小学校にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

10月 サラワク州森林局のイノベーションプロジェクト"Eagle Eye " Projectに参加 詳しくは、こちらまで>>>

2017年

3月に Telagus村 / Jerok 村にて、Tanah Kami Projectの上映会  詳しくは、こちらまで>>>

7月~8月 サバル森林保護地区の1996-2002年度既植林(100ha)にて、ドローンの空撮、及び、航空詳細地図の作成、及び、分析  詳しくは、こちらまで>>>

11月 Sk. Sebangkoi小学校と、Kpg. Sebangkoi Jaya村にて、ドローンによる空撮撮影詳しくは、こちらまで>>>

2018年

2月 Sk. Sebangkoi小学校とKpg, Sebangkoi Jaya 村にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

7月~8月 サバル森林保護地区の2003-2009年度既植林(100ha)のにて、ドローンの空撮、及び、航空詳細地図の作成、及び、分析 詳しくは、こちらまで>>>

10月 Sk. Nyelitak 小学校と、Kpg. Nyelitak 村にて、ドローンによる空撮撮影 詳しくは、こちらまで>>>

12月 経団連会館にて、経団連自然保護協議会/第95回NGO活動成果報告会)、ドローンの有効利用に関して報告してきました。詳しくは、こちらまで>>>

2019年

3月 Sk. Nyelitak 小学校と、Kpg. Nyelitak 村にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

 

 

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