Borneo Rainforest(SARAWAK)
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ご報告

サバル森林保護地区

ドローン映像によるマッピング素材撮影、及び、航空写真作成

(2018年7月13日-15日/8月10日-19日/8月27日-31日)

Tanah Kami Projectの記録(2016-2018)

今年度も、Tanah Kami Projectの一部でもある、既植林地の航空写真を作成しました。今回は、2003年-2009年度の植林地を、50haずつ2箇所で(計100ha)、ドローン空撮を行い、それを元に、精密地図を作り、その詳細な映像データから、生育状況、未植林箇所、地勢、自然災害、病害虫の発生、違法開墾、などを容易に把握する事が出来る事で、より効率的な植林活動を計画実行出来る事を目的としている。

DJI Phantom 3を利用し、自動マッピング操縦にて、ドローン空撮を行いました。

 

設定画面の様子。左手がA地区(707mx721m=約50haの面積/高度120m)、右手がB地区(707x721m=約50haの面積/高度120m)の設定画面。矢印に沿ってドローンが自動操縦されます。

  

一個のバッテリーで一気に50haを全部カバー出来ませんので、途中で戻して(自動帰還)、バッテリーを交換し、継続します。1箇所(50ha)当たりバッテリーを3-4個使います。

その自動帰還中の写真が下。

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その後、一連の写真を元に精密地図を作成しました。

A地区で撮影された写真は、264枚、B地区で撮影された写真は、277枚を、コンピューターの精密地図作成ソフト(Photoscan)上で処理して、Google Earthに落とし込んだのが下記の資料。

実際の精密地図は、細かい所まで見る事が出来ますので、後日、数名の専門家に見てもらい、今後の課題を検討しました。容量が大きすぎて、こちらにアップできませんでした。

A地区とB地区をGoogle Earth上に落とした資料。

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サラワク州森林局植林部の分析として (抜粋)

1. 植林後15年の場所(B地区)

2. 植林後8年の場所 (B地区)

3.違法開墾の可能性のある場所(B地区-植林地内境界線近く)

4. 植林の育成の問題の可能性のある場所(A地区-植林地内)

5.倒木、もしくは、盗伐の可能性のある場所 (A地区-植林地内)

6.自然発火した可能性のある場所 (A地区-植林地内)

7. 盗伐の可能性のある場所 (A地区-植林地内)何本かの木が並んでいるので盗伐の可能性大。

8.元々の森林を残しながら、植林をして、非常に良く育っている植林地(A地区-植林地内)

 

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備考:サバル森林保護地区の植林活動の中心地であるため、陸稲焼畑開墾、及び、出作り小屋、先住民族によるアブラヤシ開墾、先住民族によるコショウ開拓などの開墾に関しては、一切、見当たらないものの、もともとある大きな樹木や育った樹木が盗伐されている可能性を見て取る事が出来たので、今後の課題となる。

 サラワク州森林局植林部の専門家の分析で、植林数年後の樹木の育成に関しては、元々ある二次林の林床部に植えているため(Shorea Marcrophyllaのような樹種は被陰樹)、元々の二次林に覆われてしまい、個々の植林樹木の生息状況は分かりにくいものの、健全な森林の育成状況の把握は十分に可能で、病害虫などの影響の可能性や、再植林の必要性がある場所を、用意に特定する事が出来るため、効率的な植林活動が可能となるとの確信を持ったとの事でした。

 森林保護地区の境界近辺で、違法開墾の可能性が見て取れる場所があるため、境界線近辺の農園や土地の所有者の先住民族には、境界線の存在を明確にさせておく事で、農園の植林地内への拡大を阻止する事が可能となり、サラワク州森林局側としては、境界線に看板を立てたり、ペンキで目印を付けることで、近隣の先住民族にこの境界線を認識してもらい、お互いの理解を深めて、お互いにとって、より良い保全活動へ結びつくように、今後の活動を進めていく事を話し合いました。

参考:サラワク州森林局植林部の分析の1〜8の位置

参考2:上記地図の赤点の部分の実際の画像

A地区:向かって左側の赤点の部分の画像

B地区:向かって右側の赤点の部分の画像

 

2018年度 ドローン空撮によるマッピング作業、及び、地図作成

期間:2018年7月13日-15日(撮影3日間) 2018年8月10日-19日(データ処理/10日間)8月27日-31日(分析/5日間)

参加者:サラワク州森林局植林部職員(Mr. Jonathan Lat氏)/ Mr. Ekin Empati / Mr. Bagong Bundan

場所:サバル森林保護地区 2003-2009年度植林地域

NPO担当:酒井和枝 鍋嶋誠一朗

 

3年間のTanah Kami Project(2016-2018)の軌跡

2016年

6月 サバル植林地にて、サラワク州森林局植林部とドローンの有効利用の説明会 詳しくは、こちらまで>>>

9月 SK Telagus Jerok小学校とTelagus村とJerok村で、ドローンによる空撮。詳しくは、こちらまで>>>

10月 SK Telagus Jerok小学校にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

10月 サラワク州森林局のイノベーションプロジェクト"Eagle Eye " Projectに参加 詳しくは、こちらまで>>>

2017年

3月に Telagus村 / Jerok 村にて、Tanah Kami Projectの上映会  詳しくは、こちらまで>>>

7月~8月 サバル森林保護地区の1996-2002年度既植林(100ha)にて、ドローンの空撮、及び、航空詳細地図の作成、及び、分析  詳しくは、こちらまで>>>

11月 Sk. Sebangkoi小学校と、Kpg. Sebangkoi Jaya村にて、ドローンによる空撮撮影詳しくは、こちらまで>>>

2018年

2月 Sk. Sebangkoi小学校とKpg, Sebangkoi Jaya 村にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

7月~8月 サバル森林保護地区の2003-2009年度既植林(100ha)のにて、ドローンの空撮、及び、航空詳細地図の作成、及び、分析 詳しくは、こちらまで>>>

10月 Sk. Nyelitak 小学校と、Kpg. Nyelitak 村にて、ドローンによる空撮撮影 詳しくは、こちらまで>>>

12月 経団連会館にて、経団連自然保護協議会/第95回NGO活動成果報告会)、ドローンの有効利用に関して報告してきました。詳しくは、こちらまで>>>

2019年

3月 Sk. Nyelitak 小学校と、Kpg. Nyelitak 村にて、Tanah Kami Projectの上映会 詳しくは、こちらまで>>>

 

 

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