
ご報告
コーヒー生産者組合構築プロジェクト
(2019-2021年度 経団連自然保護基金のご支援によるプロジェクトのその後)
2026年10月13日
初めての出荷とグレーディング
経団連自然環保護基金のコーヒー生産者組合の構築の助成金を頂いた2019年から早7年。 初年度の第1回農園に植え込み(2020年1月)から、丸6年。
当農園で最初の花を咲かしたのが、2022年3月。その後、2023年7月頃、果実はそこそこできたものの、赤く完熟するまで待とうとしているうちに、カニクイザルやリスに食べられてしまい、残念な思いをしましたが、その後、2025年1月初頭に、第1回目の収穫、そして、今年2026年の7~8月頃に熟した果実を沢山収穫でき、乾燥~生豆精製の作業を終え、初めてまとまった出荷(合計40kg)が出来ました。
カニクイザルは、おそらくは、齧っただけで、お口には合わなかったようで、その後は、その被害は少ないそう。
一方で、おそらくは、果実を食べて、糞に種(コーヒー豆)が交じっているのを見つけて、ジャコウネコ(この近辺にはかなり生息する)の糞だと、いわゆる超希少コーヒー、Kopi Luwakになれるかもしれませんが、IKIN氏はどうしたらよいかわからないので、そのままにしたそうです。
その農園は、第1回で植え付けた1200本のコーヒーの農園が、一部枯れたり、農園すぐそばの別の方の陸稲のための焼畑の野焼き中の飛び火で、大きく成長した木が焼けてしまったりしたものの、1000本弱の木は、すくすくと育ち、沢山の果実をならしているようで、また、既に、一部は、花を咲かしだしたものもあり、IKIN氏曰く、手が追い付かないと嬉しそうに語っていました。
現在のサラワク州農業省の料金規定では、Liberica種は、最高級の状態のSpeciality Gradeは、RM 43以上/1kg, Grade Aは、RM 38/1kg、Grade Bは、RM 33/1kg(以下省略)となっています。
参考資料

★Specialty Grade RM43以上/1kg
・カッピング(味覚評価)審査をクリアしたもの
・Liberica Refinementプロジェクトの厳格な基準で生産・加工
・水分含有量:9%〜12%
・目に見える欠点豆、カビは一切なし
★Grade A RM 38/1kg
・Liberica
Refinementプロジェクトの厳格な基準で生産・加工
・水分含有量:9%〜12%
・目に見える欠点豆、カビは一切なし
★Grade B RM 33/1kg
・Liberica
Refinementプロジェクトの厳格な基準で生産・加工
・水分含有量:9%〜12%、カビなし
・目に見える欠点豆:350gのサンプル中10粒以下
★Commercial Grade RM 29/1kg
・水分含有量:7%〜13%
・目に見える欠点豆:350gのサンプル中30粒以下
...以下省略
いわゆる美味しいコーヒーに使えるものは、Grade Aまで。それ以下は、深煎りをして、砂糖やミルクを入れて飲むコーヒーとなります。
2026年


まあまあの重量で、20kgづつあるというので、一応、計量しておくことにしました。

既に、麻袋に入っていいたものは、21kgくらい、2つのプラスチック容器から移し替えたものは、20kg弱でした。

それぞれの中身を確認。素人目ではわかりませんが、なかなか良い状態のような気がしました。

外の苗畑センターのそばに植えて置いた、TARAT農業試験場から購入した、品種改良されたコーヒーの木もたわわに果実をつけていました。
IKIN氏は、これが熟したら、苗木を作って、村の中で興味ある人々に提供すると言っていました。いろんな人に色々聞かれるようです。

2026年
早速、クチンに持ち帰り、プロジェクトにご指導いただいた、Chang氏のもとへ持って行きました。
Chang氏の奥様も、コーヒー生豆の鑑定士です.
いつも見守ってくれて、サバルからの初出荷を心待ちにして頂いてましたが、早速、グレーディングしてもらいました。

元々麻袋に入っていたものと、2つのプラスチック容器から移した麻袋のそれぞれの、香りの風味が違うという事を指摘されました。
おそらくは元々麻袋に入っていた生豆は、最近収穫したもので、2つのプラスチック容器に入っていたものは、少し時間がたっていたものののよう。
日々、乾燥が終了するたびに、麻袋の内側に、大きめのビニールで保管するように指示を受けました。

そして、ビニール袋に一杯になったら、必ず口をケーブルタイで閉じておけば、数カ月は持つので、この保管方法を徹底するように言われました。

早速、試飲してみようという事となり、奥様が、元々麻袋に入っていたものから、状態の良い生豆を選び、100gちょうどに計量しました。

コーヒー手焙煎機に入れて、シャカシャカします。

8分過ぎ位に、コーヒーの焙煎の香りがしだしました。Chang氏曰く、Liberica種は、元々香りが弱く、Arabika種の香りに比べものにならないものの、Liberica種でも、品質が良いものであれば、そこそこの香りが出るようで、以前視察に行ったLong LellangのLiberica種は、香り高いとのこと。
10分を過ぎたころでしょうか、火を止め、すぐに、冷却装置の方で、冷まします。
抗酸化成分は、Liberica種の方が強いそうです。

その後、軽量します。焙煎後87.8gですので、100g-87.8gで、12.2gとなり、これが、生豆の水分含有率となり、
出荷した生豆の水分含有率は、12.2%となります。わずかですが、Grade AやBで言うと、0.2%多すぎます。

早速、焙煎した豆を挽いて、試飲です。
本来ならば、焙煎後、数日置いた方が良いらしいですが、今日は、取り急ぎ、味見してみたくお願いしました。

Chang氏と、コーヒーの味のわかるバリスタのスタッフが試飲してくれました。
香りは、やや弱いものの、コーヒーの味自体はしっかり出ているので、良い生豆を選別して、焙煎の時間なども調整したりして、
今回の生豆をより良くするために、最善を尽くして頂けるそうです。

さて、今回のサバルからの生豆のグレードとはというと。。。。
元々麻袋に入っていたものは、辛うじてGrade Aのギリギリ、2つのプラスチック容器から移した麻袋の方はGrade Bとの鑑定。
保管方法や、乾燥方法など改善したら、少なくとも、Grade Aは、容易に達成できるとの事でした。

最初、Chang氏の粋な計らいで、IKIN氏やサバルの人が、もっと意欲を出してもらえるように、2袋ともGrade Aで支払ってはと申し出てくれました。
ただ、それだと、何が良くて、何が悪いかというのが理解できないので、ちゃんと鑑定されたGradeでお支払い頂くようにお願いしました。
Chang氏の奥様も同様の意見でした。
特に、コーヒー豆に混ざった使えないものも、出来るだけ、出荷前に外しておくことも念をおされましたので、IKIN氏に伝達済みです。

もはや、諦めの境地に達していましたが、このプロジェクトのコンセプトが自立自営を目指していましたので、村人の自発的な意思が重要で、黙って耐え忍んだ7年でしたが、少しだけ前へ進んだ感じで、とても嬉しく感じています。
IKIN氏から生豆を受け取る時に、いろいろ話をしましたが、彼らの最重要な作物のコショウは、1年に1度しか収穫が見込まれないので、
このコーヒーの生産性を目の当たりにして、可能性を見出してくれたのかもしれません。
コーヒーも、植えてから5年目以降が、次第に果実の生産量を増やすようですので、それが、今、始まったばかりなのかもしれません。
また、その作業に費やす時間や労力は、割り出すことは難しいものの、40kgで、RM 1420というのが、アブラヤシの1トンがRM 750-1200というのと比較して、時間・費用・作業・体力化効果として、IKIN氏には、どう映っているかというのは、その会話で知ることはできませんが、今後の彼の行動で知ることができるでしょう。
会話中では、、当プログラムで進呈した脱肉機は、凄く時間が掛かるので、中国製のものですが、RM 5000位するようですが、彼自身から、コーヒーで儲かったら買いたい事や、月に1度はクチンに行くので、直接、Chang氏の方へ出荷して下さいとお願いすると、前向きに返事はしてくれました。
一方で、Black Bean Coffee and Tea Leaf社にとっては、40kgは僅かな入荷ですので、1000本弱のコーヒーの木があるのであれば、少なくとも、300kgは目指してほしいとの事でしたが、今回、僅か40kgですが、まとまった出荷が出来て、これも一重にご声援ご支援いただきました皆様のおかげと感謝致しております。
今年のエコプロ2026(2026年12月2日~4日)で販売する予定である、例年のコーヒーに、その試行錯誤の焙煎にもよりますが、少なくとも、一部、利用することができるかと思います。

コーヒー生産者組合構築プロジェクト 初めての出荷とグレーディング
(2019-2021年度 経団連自然保護基金のご支援によるプロジェクトのその後)
期間:2026年10月13日
場所:サバル・クルイン村
責任者: Mr. Chang Jong Yiaw
NPO担当:鍋嶋 / Alex Then Yin Siong
Sabal Kruing 村
Mr. Ikin Empati
**植林活動をサポート頂ける自治体や団体を広く募集しております。どうぞお気兼ねなくお問合せ下さい。こちらへ>>
**「未来のために1本の木を」は、5000円/1口で、10本を代行で植林いたします。詳しくは、会員募集のページをご覧下さい。
**当団体では、会員や賛助会員を募集しております。詳しくは、会員募集のページをご覧下さい。